「柏フットボールジャーナル」鈴木潤

戸嶋祥郎「現実を受け入れて、来年は下から這い上がっていく」/J1 第38節 柏 vs 大分【試合終了後コメント】

○戸嶋祥郎

−試合全体を振り返って。

「前半の立ち位置としては相手とマッチアップしない形だったので、うちとしてはズレを作られないようにと、逆に攻撃ではズレがある状態でスタートするんで、そこをうまく使っていこうと入ったんですけど、その優位性を向こうにとられた印象で、後半は噛み合わせて多少自分たちの時間を作れたと思います」

 

−具体的に後半はどの部分が改善されましたか?

「前半に比べて相手とマッチアップする局面が増えたので、そこのやり合いで、うちも負けていて、なんとか返していかなければいけない状況で、後半の早い時間に一度は追いつけたのかなと思いますけど、それを前半のうちに改善しなければいけなかったですし、その反省点が大きいと思います」

 

−2−2になって勢いもあったが、そこで落ち着いてしまった?

「2点を取った段階で自分たちはもう1点を取る、勝ち越すつもりでやっていたんですけど、チャンスもありつつ、決めきれなかったのもそうですし、どこかで無意識に落ち着いてしまったのかなと思うので、僕らは前から行っていたつもりですけど、監督は追いついてから後ろ向きになってしまったと言っていたので、そこの圧力が弱まったぶん、決定的を外してしまったぶん、相手に突き放されてしまったのかなと思います」

 

−取りに行こうとはしたが、畳み掛けることができなかった?

「チャンスはありましたし、決めきっていればという“たられば”の話になってしまいますが、この弱さと、言っても同点に追いついたので、失点してしまうのは弱さがあると思います。個人的にも3失点目はスペースを与えてしまったので、その戦い方であったり、ダメならダメで耐えるところは今年1年なかなかできなかったと思います」

 

−今日は4バックにして攻撃に厚みを持たせる狙いがあったと思いますが、ボールを奪った後になかなか攻撃に出ていけませんでした。その点については?

「相手が3枚なのか4枚なのかで、2トップと両SHの僕と神谷でうまく奪いにいくシーンを作りたかったんですけど、そこは相手の技術や立ち位置で上回られてしまったと思うので、そこでうまくいかなかったことは僕を含め反省しなければいけないと思います。それを変えられないまま、失点につながってしまいましたし、局面のところでは僕自身2失点に絡んでしまったので、単純に弱さが出てしまった印象です」

 

−戸嶋選手の得点の形は良い攻撃ができましたが?

「僕らは追いつかなければいけない状況だったので、入りという意味ではすごくうまくいきましたし、相手としては圧力を感じていたと思うので、その中で僕はパスをつなげたり、前に出て行ったりは心がけていました。それが得点につながったのは良かったと思います」

 

−3失点以降は、自分たちの問題か、相手にうまくコントロールされてしまったか、どういう印象ですか?

「後半に関していえば、自分たちの方がボールを持つ時間や、試合の流れを掴む時間は長かったと思います。その中で決定的なシーン、ワンチャンス、ツーチャンスでうちが決められなかったし、相手が決めたという印象で、そこのゴール前の身体を張るところ、足を振るところは上回りたかったという印象です」

 

−今日の試合で来季につながりそうな部分は?

「勝って終わって、いろいろな期待感であったり、良い雰囲気を作って終えたかったですけど、逆に結果になってしまいましたし、いろいろな方を悲しませ、失望させたと思うので、取り返すしかないと思っていますし、一番下からのスタートだと思って、今年と同じパワーであれば来年も厳しい戦いになると思いますし、もっと強いパワーで、強い覚悟でやっていかなければいけないと思います。マイナスからスタートする、現実を受け入れるという意味ではこういう結果になったぶん、やっていけると思うので、下から這い上がっていきたいと思います」

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