「柏フットボールジャーナル」鈴木潤

点差が開いてから生じた気の緩み。柏が目指すのはJ2の首位ではなく、J1で勝てるチームになることだというのを忘れてはいけない/J2 第29節 岐阜 vs 柏【レビュー】

明治安田生命J2リーグ第29節

岐阜 0−4 柏

岐阜メモリアルセンター長良川競技場18:03KO

得点者:7分 クリスティアーノ(柏)、28分 鎌田次郎(柏)、34分 オルンガ(柏)、59分 オルンガ(柏)

●スタメン

GK中村航輔、DF川口尚紀、染谷悠太、鎌田次郎、古賀太陽、MFクリスティアーノ、ヒシャルジソン、大谷秀和、瀬川祐輔、FWオルンガ、江坂任

記者会見場に姿を現したネルシーニョ監督は、明らかに憮然としていた。普段より口数も少なく、もしこの会見だけを見た人がいたとするならば、その表情や口調は、柏があまりにも不甲斐ない敗戦を喫したと思うことだろう。

同様に大谷秀和も、試合後には「今日で言えば連勝を伸ばして勝点3を積んだに過ぎない」と手厳しい言葉を発している。

試合前、ネルシーニョ監督は「今ここで相手の順位や相手の勝点を気にする必要はない。今まで戦ってきた姿勢を貫くことが重要だ」と選手たちには説き、油断や隙が生じないように締めて試合に臨ませた。したがって試合の入りは今回も悪くはなかった。選手たちも緩んだ気持ちのままで試合に入り、いきなり先制弾を浴びた第24節の栃木戦を教訓に、その後は入りの良い試合が続いている。

栃木戦以降、岡山戦、山口戦、長崎戦で10分以内に先制点を奪っているのは、その表れであって、今回の岐阜戦もまた、相手の守から攻へ切り替わる瞬間を狙った川口尚紀の出足鋭いカットから、7分にクリスティアーノのスーパーゴールが決まった。

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