食の事情【遠征記】-無料記事-
「そうそう、日立台のスタンドの壁が黄色くなったんだよ」
「知ってます。俺、レイソルの情報は入れていますから」
これは鈴木と酒井とのちょっとしたやり取りの中で出た会話の一部です。
勝敗のみならず、そこまでチームの情報を入れているとは、酒井の“柏愛”は相変わらずだと思いました。
そんな前振りとは全く関係なく、こちらに来て意外と困るのは食事です。
食事が合わないわけではありません。僕は和洋中なんでも来い&胃袋は18歳なので、問題はなさそうなのですが、唯一の問題が経済的なものです。
酒井曰く、フランスでは食事(美味しいもの)にはお金をかける文化らしく、となると僕のような一時滞在者には毎回の食事代は意外とバカになりません。
特にマルセイユは港町なので魚介類がとても美味しいのです。
適当に入ったレストランに「しまった、ここは英語メニューがなくて全部フランス語じゃないか!」という状況になっても、なんとなくこれが良さげだなと思ったものを注文してもハズレがないぐらい。
中には魚介類ではないものもありますが…。
これにビールや食後のコーヒーでもつけようものなら普通に30ユーロを超えてしまいます。日本円にして4000円オーバーというところでしょうか。一度の食事に毎回それだけ払うのは厳しいですよね。
かといって安く上げようにも、吉野家、すき家、松屋のような店も、手頃な弁当を買おうにもコンビニ(スーパーマーケットはあります)すらなく、食事のチョイスにはかなり困っています。一度マクドナルドに入りましたが、9ユーロ越え(1200円ぐらい?)だったので、日本のそれと比べても高いのがお分かりいただけるでしょう。
日本ってなんでもあってすごいなと、こちらに来て強く感じております。
(文 鈴木潤)