「柏フットボールジャーナル」鈴木潤

【特別レポート】 オリンピック・マルセイユが放つ“ビッグクラブ”の格、そこでプレーする酒井宏樹 -1990文字- (2016/12/20)

1年前、ハノーファーで会ったときよりも風格のようなものが漲っていた。

国民性や土地柄もあるだろう。ハノーファーでの酒井宏樹はそこまでサポーターやファンから必要以上に干渉されることはなかったのだが、マルセイユではまさに“ビッグクラブのフットボーラー”だった。

カフェでコーヒーを飲んでいるときには、近くにいた初老の男性が「サカイ!」と言って酒井に近づき二言三言言葉を交わした後、「これは私が払おう」と、その男性が伝票を持ってレジに行く(おかげで私のコーヒーも奢っていただいた)。車移動の際には、まるで芸能リポーターやカメラマンが、車内のタレントからなんとかして言葉を聞き出そうとするかのごとく、マルセイユファンの子どもたちに「サカイ!サカイ!」とウィンドウをバンバンと叩かれる。酒井の話によれば、一度ボンネットの上にも乗っかられたことがあるらしい。

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