【特別連載~ネルシーニョ監督の手腕を振り返る~】 第6回「“ネルシーニョ・マジック”の正体 -その1-」 (3526文字)(2014/11/10)
1980年代、ネルシーニョ監督は現役時代晩年、サントスやジュベントスでチームのリーダーとして戦術的にも精神的にも中核を担っていた。
類稀なリーダーシップに加え、試合の流れを読む洞察力、優れた戦術眼を持つ“ネルシーニョ選手”は、あらゆる監督からの信頼を受けており、チームに関する取り決め事や選手側の意見を聞く際には、それぞれの監督から話を持ち掛けられたという。現在の柏で言えば、ネルシーニョ監督はまずキャプテンの大谷秀和に話を持っていくが、極めてその状況に近いと思われる。
「私は偉大な監督、偉大な選手と一緒に仕事をしてきました。彼らの高い経験値、優れた戦術眼、ゲームを読む力を私なりに観察し、フットボール全体を取り巻く環境には何があるのかを私自身に保存し、溜め込んで、それを経験として使っていく準備はしていました」
1985年、35歳の時にサンパウロ州のECサンベントで指導者としてのキャリアをスタートさせた。ブラジル国内のみならず、コロンビア、サウジアラビア、チリ、そして日本と、数多のクラブを率い、数々の勝利を手にすることで、従来持つ監督としての資質を磨き上げてきたネルシーニョ監督。
彼が試合で披露する神懸かった采配は、“ネルシーニョ・マジック”と呼ばれた。
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