「柏フットボールジャーナル」鈴木潤

練習レポート:「上を狙うために勝ち点を積み上げる」(大谷)、「集中するために声を掛けていきたい」(増嶋)

J1再開まであと2日。今日は5人ずつを5チーム分けし、「切り替え」のトレーニングを行った。その後は、攻守両面でセットプレーのトレーニングを入念に進めていく。再開初戦の相手、仙台とは常に1点を争う拮抗した展開になるため、天皇杯2回戦岡山ネクスト戦同様、セットプレーは間違いなく鍵になるだろう。

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以下は練習後の選手コメント

 

大谷秀和

「仙台には堅いイメージがありますね。しっかりブロックを作りながら、天皇杯で負けたといっても、10回やれば間違いなく仙台の方が多く勝つだろうし、それが一発勝負の難しさ、天皇杯で起こり得ること。でも中断前に調子を上げてきたチームですし、全員がハードワークをしながら、この間はウイルソンと(赤嶺)真吾さんが出ていませんでしたけど、柳沢さんを含めてチャンスで決め切れるFWがいるのは仙台の強み。全員が頑張れた中で粘り強いという印象は持っています。監督が代わったことで序盤は調子が出なかったこともあっただろうし、また途中で監督が代わって、やることが整理されて、迷いのない印象を受けています。仙台との試合は、あまり点が入らない展開になります。僕らもこの中断明け、半分まであと3試合ですけど、最低限今の順位は維持しなければいけないし、7月、8月は試合数が多い中で、どこの順位にいるかは大事なこと。再開の試合をホームでできるので、しっかり勝って上を狙うために勝ち点を積み上げたいです」

 

増嶋竜也

「仙台とは毎年手堅い試合になる。お互いに崩しきれない堅い試合が多いので、まずは先制されないことを重点に置いて、少ないチャンスをモノにできればいいかなと思います。仙台は、あまり結果が出ていなくて監督も代わったけど、良い選手は揃っています。何かきっかけを掴んだら(上位に)来そうなチーム。もともと力のあるチームなので、今の順位はあてにならない。そういった部分では、しっかりこっちのサッカーをやれば負けないと思うけど、相手も警戒してくると思いますし、仙台はヤナギさん(柳沢)のように経験のある選手がチームを引っ張っている。スローインとか、一旦止まった時に集中しなければいけないと思います。去年もスローインからやられましたし。そういうしたたかさがあるので、集中するために声を掛けていきたい」

 

Today’s Pick Up Player MF 20 茨田陽生

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4月から調子を上げ、攻撃を組み立てる中核となった茨田陽生。天皇杯で試した新システムは、茨田本人が「いつもより0.5ぐらい前に出た位置」というように、より攻撃に力を発揮できるポジションである。手堅い仙台をどうこじ開けるか、という点に関しては「岡山ネクスト戦でも、押し込んだ状態でどう崩すかという課題がありましたが、仙台はそのレベルが上がったチームとイメージしているので、相手をどう崩していくかが楽しみです」と、仙台の力を警戒しつつも、自らに与えられた攻撃のタスクに対してやりがいを感じている。

 

新システムの場合、3ボランチの前に位置する2人のMFが数多くボールに触ればリズムが生まれる。

「触るには、受ける方も出す方も考えてやらなければいけないので、そこはチーム全体でバランスを取りながらやっていきたいです。天皇杯でやってみて、運動量のいるポジションだと感じました。自分たちが動いて、守備でも自分たちがスタートを切ってスイッチを入れるというのがあります。そこは思い切ってやっていきます。この前の天皇杯の途中からは、後ろに(ハン)グギョン、同じ高さにタニ君(大谷)がいてくれたので、自分はどんどん攻撃に出ていくことができます。役割分担じゃないですけど、お互いの役割はそういう位置付けになると思うので、僕が自分の良さをJリーグで出したいと思います」

 

昔からその才能を嘱望されたように、茨田はレイソルの主軸としてチームを引っ張っていく選手になるべき存在。天才肌のパサーが、いよいよ”覚醒モード”に入る。

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