岩手がとった山口のアンカー対策を考察する【いわてグルージャ盛岡】【第6節H山口戦レビュー】
ホーム開幕戦となった栃木戦では88分の同点ゴールで大きな勝点1を手にした岩手が、ホーム2連戦となる山口戦を迎えた。
試合開始時こそ、雨風の影響はなかったものの、経過するにつれ雨脚が強まり、ピッチは水を含んでいった。戦前の予想通り、山口のポゼッションに対し、岩手がミドルブロックで迎撃する構図は序盤から明らかだったが、岩手目線で見ると、奪ってからの展開は縦へのロングフィード一辺倒ではなく、中盤でつなぎなら左を起点にする意図もみえ、退場者を出すまでは一方的にボールを握られた印象はなかった。
互いに決め手を欠いた前半
前半は互いにゴール前まで運んだものの、決定機にはつなげられない展開が続いた。山口は両WGが幅をとりながら、IH、SBと連係して崩しにかかる。しかし、岩手も粘り強く対応し、シュートはフリーで打たせない。一方の岩手は「背後を狙うプレーはトレーニングから繰り返してきた」(色摩)と話すように、長いボールを最終ラインの背後に送る意図はみえた。特に前半はモレラトが斜めに入って競り合うとCBが処理を誤るシーンが散見され、スカウティングをしたうえでの狙いどころの一つだったことが見受けられた。ハイボールの競り合いや左の和田、中村太のところで起点はできた岩手だったが、フィニッシュまではつなげられず、互いに決め手を欠いたまま前半を折り返した。
良くも悪くもターニングポイントとなったヒョンスの退場
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