「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

相馬体制になって1ヶ月。すべてをぶつける一戦/【プレビュー】明治安田J1第14節 鹿島アントラーズ対横浜Fマリノス

 自分が選手としてピッチに立つわけでもなく、チームを任された監督でもないのに、ふと気がつくとあれやこれやと考えてしまう。2位名古屋を倒した喜びも冷めやらぬ間に、3位横浜FMとの一戦が迫ってきた。

 ザーゴが解任されて今日でちょうど1ヶ月が経つ。遠かった監督と選手、そして選手同士の距離は驚くほど縮まった。高いインテンシティを要求する戦いにおいて、チームが一致団結することは欠かせない。選手は戦術だけでは走れず、ハートがなければ足も動かない。

 中2日、中2日と戦いを重ね、今週はすでに3試合目だ。普通であれば足を上げるのも億劫に感じておかしくない。トイレに行くのも面倒くさい。ご飯を食べてひたすら寝る。もし、プレゼンが週に3回もあったら選手の気持ちが、理解できるのかもしれない。

 しかし、この2試合は会心の勝利をあげた。今季初の3連勝は選手たちを心地よい高揚感に包んでいる。そして、この高揚感はピッチに立つと、さらに強くなる。横浜FMに勝てるかどうかなんて誰にもわからない。わからないが、勝てばまた高揚感を味わうことができる。休みたいと思っている選手はいないだろう。むしろ、早く試合が来てくれることに喜びを感じ、もっと欲しい、もっと勝ちたい、自分の力で手に入れたい。選手たちはサッカーに飢えているはずだ。

 楽しいこと、嬉しいことは、いくらやっても疲れない。しかも結果は出続けている。自分たちがどこまでいけるのか。自分たちはどこまでやれるのか。強い横浜FMに持っている全てをぶつけにいく。チャレンジャーとして真っ向勝負を仕掛ける試合である。

 

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