速さのなかで正確性を重視するザーゴ式/【コラム】
現代サッカーはスピードとパワーが重視され、サッカー選手に要求されるアスリートとしての基礎能力は年々上がっている。いまや走れて当たり前。走れた上で特別な仕事ができるかどうかを問われるようになってきた。
ザーゴ式でもこの要素は重要視されている。SHで重用される選手は、昨季までのレギュラーで巧みなテクニックを持つ白崎凌兵や遠藤康ではなく、和泉竜司、ファン・アラーノといったスピードとパワーを備えた選手たち。狭い局面でも前を向くことができる荒木遼太郎も、彼ら2人とは方法は違うものの縦のベクトルをチームに加えられる。手段が違うだけで目的は同じ。いずれも走り続けられる選手たちだ。
これまでも難解なザーゴ式について、いくつかのコラムを書いてきた。
・少しずつ明らかになってきたザーゴ式。監督が選手に容認する自由度はどれくらい?/【コラム】
・7月・8月の2ヶ月でチームに見られた大きな変化/【コラム】
特に2つめのコラムでは、「しっかりボールをつないでいくビルドアップと高い位置からボールを奪いに行くハイプレス」という鈴木満フットボールダイレクターの言葉を紹介している。これこそが、鹿島アントラーズがクラブとして、ザーゴ監督に植え付けることを求めているサッカースタイルである。
いま現在、7連勝したこともあって、この目指しているチーム像は少しずつ輪郭が明確になってきた。ただ、その成り立ち方はなかなかユニークなのかもしれない。
©KASHIMA ANTLERS
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