FW36上田綺世「どんなに失点してもそれ以上の得点をすれば勝てる」/【プレイヤーズファイル】
アントニオ・カルロス・ザーゴにとって、心のクラブはASローマなのかもしれない。彼のSNSを見ていると現役時代で最も輝かしい経歴を残したローマ時代の写真がいくつも出てくる。00-01シーズンでイタリアセリエAのスクデットを獲得したとき、最前線にいたのはアルゼンチン代表のガブリエル・バティストゥータ。豪快なプレーで数多くのゴールを生み出し、W杯フランス大会では日本代表から決勝点を奪っている。
ローマには、他にもマルコ・デルヴェッキオとヴィンチェンツォ・モンテッラという2人のイタリア代表FWがいた。元々は彼ら2人がレギュラーだったところにバティストゥータが加わったのだが、層の厚さはセリエAでも屈指だったことだろう。
タイプが違う彼らが競ってゴールを奪い合ったことが、結果としてチームをスクデットに導いた。調べてみるとバティストゥータが20得点、デルヴェッキオが9得点、モンテッラが14得点、3人で計43得点の荒稼ぎ。これにトッティの13得点が加わるのだから優勝するのも当然だろう。34試合で22勝9分3敗、68得点、33失点、勝点75という成績だった。
今年の鹿島も、FWがこれだけの得点を取ってくれれば間違いなく優勝争いに加わることができる。2トップを採用するザーゴ監督だが、2人のFWはそれぞれ違ったタイプの選手を配置する傾向が強い。ヘディングでも点が取れるフィジカルが強いタイプと、ボールの扱いが巧い技巧的なタイプだ。
前者としては新外国人のエヴェラウドにベテランの伊藤翔、そして上田綺世が分類されるだろう。
©KASHIMA ANTLERS
(写真の提供は、すべて鹿島アントラーズ)
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