「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

クラブとして分岐点に立つ鹿島。ザーゴは鹿島になにをもたらすのか/【鹿島の流儀】

 試合3日前となる13日の練習は、さすがに強度も下がり1時間で終わった。取り組んだのは高い位置からのプレッシング。横幅を狭くしたハーフコートのなかにビルドアップする攻撃側が11人入り、それに対して守備側はCBの2人とGKを抜いた8人が入ってボールを奪いきることが繰り返された。

 そのなかでいまのチームを象徴するような出来事があった。プレス側に入った三竿がプレーが途切れたところでまわりの選手を集めてコミュニケーションを取っていたところにザーゴ監督が歩み寄り、やって欲しいことを改めて伝える。その後、トレーニングが再開されるかと思われたが、もう一度、三竿と監督の間で話し合う姿が見られたのである。監督の側から選手に声をかけることは毎日のように見られるが、選手の方から監督に狙いや意図が理解できないときに声が上がる光景はとても珍しい。良くも悪くも、いまの鹿島を表す場面だった。

 

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