「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

鹿島アントラーズの経営が変わる。小泉新体制が発表に/【鹿島の流儀】

 8月30日、取締役会の決議により鹿島アントラーズの代表取締役社長に小泉文明氏が就任したことが発表された。小泉さんは38歳。現在、株式会社メルカリの取締役社長兼COO を務めている人物だ。日本製鉄からメルカリへの株式譲渡が完了し、公正取引委員会からも認められ、これで鹿島は新体制に移行する。

 2019年のスローガンである“かわる”に込められていたメッセージが、ここに完了した。

 注目すべきは、鹿島が発表した取締役の構成だ。小泉氏以外、常勤の取締役は3人。鈴木満、鈴木秀樹、関口一行の3名は、いずれも住友金属の出身者である。関口さんの名前が表に出ることはこれまであまりなかったかもしれないが、住金時代は満さんの同期であり、過去には住金野球部の監督も務めたスポーツ畑の人物だ。現在は、総務の責任者としてクラブ運営の重責を担っている。

 メルカリから鹿島の経営に参画するのは小泉社長のみということだ。その理由として小泉社長は「アントラーズ自体は会社として十分機能している会社です。今回、再生案件のように、なにかがまずくなったものをやるわけではなく、いままでも十分Jリーグを代表するいいクラブだったものを、私たちが経営でサポートするということになりますので、出向する社員もそうですけど、メルカリメンバーはいろんな側面でサポートしていくという風に思っています」と強調した。

 今後は、この4人を中心にクラブが運営されていくことになる。経営権を持っているのはメルカリとなるが、メルカリは親会社というよりビジネスパートナーという位置づけになるだろう。

 

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