「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

上田綺世のこれから/【チーム編成】

 2021年シーズンから鹿島でプレーすることが内定している法政大学の上田綺世が、現在開催中のコパ・アメリカに日本代表の一員として参加している。チリ戦ではゴールにつながる決定機をことごとく外してしまい、大きな批判を浴びた。しかし、それはストライカーの宿命でもある。ゴールにいちばん近いポジションでプレーしている以上、ゴールを決めればヒーローになり外せば戦犯と言われる。

 それよりも初めての日本代表で上田がここまでチャンスに絡めるとは思ってもみなかった。相手のマークから離れ、パスを引き出し、シュートに持ち込める空間を自分のまわりにつくる感覚は、南米の強豪チリ相手でも通用したことは驚きだ。

 

 

 上田は6月10日にアミノバイタル杯2回戦早稲田大学戦でゴールを決めたばかりだった。代表に合流する直前まで、大学レベルのプレーに身を置いていたにもかかわらず、すぐさま国際舞台でも持ち味を発揮したことは、今後の活躍に大きな期待が寄せられる。

 ただ、冒頭に明記したとおり、現在大学3年の上田が通常どおり大学を卒業してからプロの世界に飛び込んだ場合、鹿島でプレーするのは2年後の2021年シーズンからとなる。日本代表の中でもこれだけのプレーができる選手に、いまのレベルでプレーさせ続けることは日本サッカー界全体でも損失となりかねない。一刻も早くプロでプレーして欲しいが、そう簡単にはいかないだろう。

 

(残り 812文字/全文: 1472文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ