「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

【ニュース】鹿島ユース、Jユースカップ決勝進出決定。受け継がれる「鹿島の血」は泥臭く熱く/(2014.12.21)

 20日、Jユースカップ準決勝が行われ、鹿島ユースは清水ユースと対戦し3-1で下して決勝進出を決めた。エースFWである鈴木優磨を出場停止で欠きながらチーム全員でもぎ取った勝利を言えるだろう。熊谷浩二監督がチームに植え付けてきたアントラーズスピリット、”チームのために戦う”姿勢が少手対応していた。しかし、根付いていることを感じさせた。

 個人的には雨の中の戦いになったことも良い方向に作用したと思っている。シーズンが深まるにつれ、鹿嶋は寒さを増し、選手のコンディショニングを第一に考えるトニーニョ・セレーゾはトップチームの練習を柔軟に対応してきた。しかし、熊谷浩二はトップチームが練習を回避した日もユースの選手たちに練習をさせてきた。やっていることは非合理的であり、不条理かもしれない。だが、ある程度の困難に見舞われても、それを当たり前と考えることができるようになれば少々のことには動じなくなる。そうしたたくましさを、鹿島ユースの選手たちはこの1年で身につけていったように思う。

 鹿島ユースは、Jクラブの下部組織の良い部分と高校の部活の良い部分をハイブリッドしたチームだ。これはジュニアユースの話しになるがクラブハウスで取材をしていると、練習試合が始まるらしく、対戦相手となるJクラブのジュニアユースチームと鹿島ジュニアユースがそれぞれアップをしていた。決められたメニューを黙々とこなしてコンディションを上げていく対戦相手に対し、鹿島のジュニアユースは全員が声を揃えて(しかもかなり大きな声で)ブラジル体操をしながらアップしていた。
 残念ながら、そのあとトップチームの選手たちの取材が始まってしまったため、試合の行方まで見ることはできなかったのだが、スマートな都会っ子という印象の対戦相手より、泥臭くても鹿島の子供たちの方が好感が持てた。

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