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金沢のコンパクトな守備、サイド攻撃に苦しむも、終盤 #清水一雅 のゴールで劇的勝利!次節にもJ2昇格プレーオフ出場確定の可能性が【J3第36節金沢戦レビュー】

(写真提供©Fukushima United FC)

2024明治安田J3リーグ第36節

ツエーゲン金沢1-2(前半0-1/後半1-1)福島ユナイテッドFC
得点者
(金沢)
69分西谷和希
(福島)
4分樋口寛規
90+1分清水一雅

福島ユナイテッドFCは11月10日、明治安田J3リーグ第36節ツエーゲン金沢戦に臨んだ。

試合は開始早々に動いた。4分MF針谷岳晃のコーナーキックはニアのFW城定幹大がヘッドですらし、最後はFW樋口寛規がゴールに押し込み、福島が幸先良く先制した。その後も福島ペースで試合は進み、城定やMF大関友翔が決定機をつくったが、相手のDFラインコントロールが巧みで、オフサイドに引っかかることも多く、あと一歩で得点できず、前半は1-0で終えた。

後半に入ると、金沢が得意のサイドを起点としたクロス攻撃で福島を苦しめ始める。何とか持ち堪えていたが、69分途中交代で入ったFW大谷駿斗のクロスからMF西谷和希にゴールを許し、1-1と同点に追いつかれてしまう。福島はその後交代選手で流れを変え、城定やDF野末学が決定機をつくったが、あと一歩で決め切れない。このまま勝点1で終わってしまうのかという90+1分だった。途中出場MF大森博のパスを受けたFW矢島輝一が左サイドでフリーになっていたFW清水一雅にパス。清水が左足を振り抜いたシュートは右ポストに当たってゴールに吸い込まれた。その後は全員でしっかり時間を使い、試合終了。2-1で福島が勝利し、6位浮上。次節沼津戦で勝利すれば、J2昇格プレーオフ出場の可能性も浮上した。

前半は幸先良くセットプレーで得点できたが、J3ではあまり見られないコンパクトな陣形で守ってくる形だったこともあり、攻め急いで背後を取ろうとしてオフサイドになることが目立った。また、ポジショナルプレーを志向し、サイドで優位性をつくって攻める伊藤彰監督のスタイルも、J3ではやや異質と言える。そうしたオーソドックスなJ3のチームでは無かったことにより、若干苦戦を強いられてしまった。

しかしながら、同点に追いつかれた後の3枚替えで再び形勢を引き戻し、相手のゴールキックを奪って決定機をつくり大森、矢島とパスをつなぎ、最後は「金沢キラー」となった清水のゴールで仕留めた。選手交代がきちんと機能しているのは、サブの選手を含めた戦術浸透の証。チームの完成度の差を見せた勝利であろう。

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