福島ユナマガ

【無料記事】2回戦 #FC東京 への挑戦権を獲得!リーグ戦への布石も打つ【天皇杯1回戦レビュー】

天皇杯1回戦
福島ユナイテッドFC4-0(前半3-0/後半1-0)ノースアジア大
得点者
(福島)
29分塩浜遼
33分樋口寛規(PK)
41分森晃太
81分大森博

福島ユナイテッドFCは5月20日、天皇杯1回戦ノースアジア大戦に臨んだ。

立ち上がりから勢いよく攻め込み、決定機をつくり出した福島は29分波状攻撃からFW塩浜遼がゴールを決めて先制。そして32分にはMF森晃太がドリブルでペナルティエリア内に進入したところを倒されPKを獲得。33分FW樋口寛規がPKを決めた。41分樋口のフリーキックはトリックプレーで左サイドにフリーで開いていた森にゆるいパスを送る。森が角度の無いところからゴール右ポストに当ててシュートを決めて、前半で3-0とリードを奪った。

後半はやや攻めあぐみ、カウンターからピンチも招いたが、守備陣は落ち着いて対応。81分MF上畑佑平士のコーナーキックから後半頭から途中出場のMF大森博がヘディングシュートを決めて、4-0で試合終了。2回戦6月7日(水)19:00~FC東京戦(味の素スタジアム)に駒を進めた。

1.セットプレーから2得点は好材料

福島は直近の明治安田生命J3リーグ第10節カターレ富山戦から先発メンバー3人を入れ替え。FW長野星輝に代えてMF森晃太を2トップの一角で起用。インサイドハーフをMF柴圭汰、FW城定幹大からMF吉永大志、FW塩浜遼に入れ替えた。

ノースアジア大は昨年から監督が代わり、山本茂太監督の下、昨年と異なり3-4-3の布陣を敷き、実質5バックで守りを固めた。

「やはり天皇杯らしいと言うか、難しいゲームになるんだろうなというところがあって、最後までスッキリとしたゲームにならないと思ったのですが、まさにその通りでした。結果的に4-0という数字ではありますけれども、やはり危ないシーンがあって、自分たちの中で少し受けてしまうと、やはりチャレンジしてくる今日のノースアジアさんのような元気なチームには手こずったなという感覚があります」と服部年宏監督が言う通り、攻めあぐむ時間帯やカウンターを受ける時間帯があるなど、スッキリとした勝利では無かったが、いくつか収穫もあった。

まずは3点目、4点目とセットプレーから点が取れたことであろう。特に3点目はトリックプレーが成功したのが非常に良かった。これまでの公式戦はセットプレーからもなかなか点が取れなかったので、大学生相手とはいえ、「今まで無かったようなセットプレーで相手の隙を突くというのが出たのは良かった」と服部監督も喜んでいた。

2.リーグ戦も見据えた選手起用を行う

あとは、リーグ戦では見せなかった選手起用がある程度機能したことも良かった。FWで抜擢した森は1ゴールを挙げ、2点目のPK奪取に貢献。また、MF大森博を初めて右WBで起用。最初はやや戸惑っている感もあったが、慣れてくると大森のところからスルーパスで決定機をつくるなど、ある程度良いプレーを見せることもできた。

森に関しては「ゴール前での決定力がある選手を少し前に置こうという意図もあり、最初FWで置いたのですが、ただ少し欲しい動き出しや引き出しが無かったので、途中で塩浜(遼)と前後を変えてプレーさせました」とFWでのプレーに関してはやや厳しい評価だった服部監督。森自身も「インサイドハーフになった時はたくさんボールを受けられて、時間をつくったりボールを運んだり前向きのプレーが増えて、そこは自分の持ち味でもありますし、ボールを持つ時間が増えるのですごく楽しいなという印象です。FWのところは攻撃のところはやらないといけないことが決まっていて、その中でもっと示していければ良かったかなと思いますが、ちょっと焦れた部分があったので、そこは反省部分かなと思います」もやはりFWの一角としてのプレーは反省をしていた。

大森に関しては「大森はボランチ、アンカーもできるんですけど、もう一つワイドのところも、と今、チャレンジさせているところです。最初少しボールの置き所が悪くて前が見えなかったですが、慣れていくうちに背後へのパスとか出てきたので、彼のボランチとしての良さが出たかなと思います。ただ、もう少し前で絡むと言うか、オーバーラップするとかWBらしいプレーを出すのはもう少しかかるかと思いますが、もう少しチャレンジさせたいと思います」と服部監督は評価していた。今後さらにWBのプレーに慣れるかどうかがポイントだろう。


こうしてある程度今後のリーグ戦に向けても布石を打てたことは良い試合だったと言える。今度こそ天皇杯での勝利が、リーグ戦にも良い形でつながることを願いたい。

(5月22~24日は更新をお休みいたします。5月25日はフォトレポートをお送りいたします)

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ