秋田サッカーレポート

【ゆめすく】ブラウブリッツ秋田 山田元気選手が秋田市旭南小学校で特別授業「チャンスをつかむために、1日1日を大切にすごしてほしい」

 

ブラウブリッツ秋田の山田元気選手が11月21日、秋田市の旭南小学校で特別授業「ゆめすく」実施。その模様を掲載します。

今回の「ゆめすく」はブラウブリッツ秋田が地域に感謝を伝える「ホームタウンサンクスキャラバン」の活動の一環で、ホームタウンの秋田市・にかほ市・由利本荘市・男鹿市・潟上市を中心に県内各地でイベントが開かれました。

 

【ブラウブリッツ秋田 公式サイトより引用】
「ゆめすく」とは

ブラウブリッツ秋田が、ホームタウン活動の一環として実施している「ゆめすく」は、ブラウブリッツ秋田の選手などが学校を訪問し、プロサッカー選手という夢を叶えた経緯を踏まえ、「夢を持つことの大切さ」「夢を追いかけることの重要性」を伝える活動です。

「ゆめすく」は東電化工業株式会社さま、東商事株式会社さま、株式会社ピー・アンド・エスさま、株式会社日産サティオ秋田さま、株式会社伊徳さま、株式会社あかふさ食品さま、むつみ造園土木株式会社さまに協賛をいただいて実施しております。

 

●山田元気選手の「ゆめすく」

※山田選手は出だしから明るく大きな声で挨拶をしてぐぐっと距離感を縮めて、子どもたちも早い時間帯から自由に受け答えをしていました。サッカーでいうと、ものすごくいい入りができていて、先生と生徒のようでもあり、サッカーがめちゃくちゃうまい近所のお兄さんと子どもたちとのやりとりのようでもある、リラックスした時間になっている印象を受けました。

 

山田:はじめまして。山田元気と申します。ブラウブリッツ秋田でゴールキーパーをしています。1216日で30歳になります。サッカー選手で言うとベテランの域で、おじさんと呼ばれる時期です。岐阜県出身です。

きょうの授業というか、話のテーマは夢ってことで。まず、夢ある人。お! 多いね。すごい。

夢ってみんな言ってくれたけど。夢持つことって本当に人生において大事だなっていうのは思ってて。僕もちっちゃい頃から夢を持って過ごしてきたので。「ぜったいにサッカー選手になりたいな」って思って、サッカー選手になれているっていうのもあって。その経験をみんなに話せたらいいなと思います。あまり硬い話をしたら眠くなっちゃうんで、楽しくやっていこうかなと思います。

僕の昔の話から、みんなに学んでほしいなって思うんですけど。僕は岐阜県の田舎で、小学校2年生ぐらいからサッカー始めて。その頃はまだ、ぜんぜんプロサッカー選手になりたいなんて思ってなくて。小学校6年生。みんなと一緒ぐらいから「あ、サッカー選手になってみたいな」っていうのは思い出したんだよね。

地元のちっちゃいクラブチームでサッカーやってたんだけど。人生が半日で変わったっていう体験をしました。なかなかないことなんだけど。きょう、実体験をちょっと話せたらいいかなと思ってます。中学3年生ぐらいのとき。岐阜県とかその近くの県。岐阜県の隣の県とかまだわからない? 愛知県。名古屋とかね。あとは静岡とか、そこらへんのチームの子たちと一緒に練習をしましょうっていう機会があったの。僕は岐阜県の選手として行ったんだけど。そのときはゴールキーパーが各県から1人ずつ、4人ぐらいで、その4人で一緒に練習しようってなって、コーチからは「元気、3番目ぐらいらしいよ。4人の中で3番手らしいよ」って言われて行ったの。合宿だったから。そのとき僕は「じゃあ、2番手、1番手になれたら…2番手ぐらいになれたらいいかな。頑張ろう!」と思って行ったのね。

その合宿で頑張って、最後の日、合宿の最終日にみんな集められて、午後の練習、本当に最後の練習が始まる前に、コーチがね、来年から15歳以下…15歳以下って言ったら中学3年生以下かな? の、日本代表が立ち上がりますって言われて。「おー! そんな日本代表立ち上げるのすごいな」って僕は思いながらコーチの話を聞いてた。それにあたって、その日本代表のコーチを務める人が練習を見に来てくれますと。「みんなちゃんと挨拶してね。練習見に来てくれるから。練習見てくれるらしいよ」って言われて、「ああ、そうなんだ。へー」ぐらいしか思ってなかった。

そりゃそうだよね。ぜんぜん、日本代表とか縁もゆかりもないし。「そんなん気にせず頑張るか」と思って練習したわけです。午後練習ね。その合宿終わりました。ふつうに地元に帰ってきて、自分のクラブに練習に親に送ってもらって行ってたら、コーチから電話かかってきて。親が出ます。なんの電話だったでしょう? あてないと眠くなっちゃうよね。

 

生徒:日本代表。

 

山田:おっ、日本代表。なんの電話かかってきたんでしょう?

 

生徒:スカウト。

 

山田:スカウト? どこどこのチームに来てくれってスカウトね? 最初に言ってくれた人のが答え。その電話は「元気、おまえ、日本代表に呼ばれたぞ」って。「えっ?なんですかそれは!?」っていう出来ごとが実際に起こりました。僕には。

本当に、半日半日っていうか本当に数時間。だって練習が2時間、3時間しかない中で。(そのときの)自分は「日本代表になろう!」と思って練習をしてないんだけど、頑張った結果そういう結果がついてきた。結局、こういう経験をしました。それは昔の話、第一歩。じゃあことしの話。ブラウブリッツ見てくれてる人は?

 

生徒:1回試合見に行った。

 

山田:1回見に行った? シーズン通して見に行ってる人。じゃあ、何試合ぐらい見に行った?

 

生徒:何試合かな。10試合ぐらい。

 

山田:マジで? めっちゃ見に来てくれてる。ありがとう。10試合ぐらい行った? じゃあ今年の初めから行ってる? 最後のほうも行った? 夏ぐらい行った? 8月。そこで、僕ゴールキーパーなんですけど、出てる選手が僕だったか、覚えてる?

 

生徒:覚えていません。

 

山田:意外と見てねえな(笑)

ゴールキーパーって、ひとつのポジションに1人しか出られないから。チームにいま4人キーパーがいるんだけど、1人しか出られない中で、今シーズン最初先輩のゴールキーパーの圍謙太朗選手が出てた。その人が夏に、J1っていうもう1個上の、強いチームに行くってなって。突然僕は試合に出るチャンスが来たの。それで試合に出るようになって、でもしっかり勝ったりできたんだけど。そういう経験を含めて、やっぱり辛いときもちゃんと練習とか俺頑張ってたから。いろんな人に「元気は頑張ってるとこ見てたから当然だよ」って言ってくれたのもあったの。

結局、なにが言いたいかっていうか。さっき言った中学校のときの話だと、自分は何気なく生活してる。練習してる。スポーツじゃなくても勉強してる。みんな習いごとしてる人もいると思うんだけど。何気なく習いごとしてる中でも、誰かがそれを見てるかもしれない。誰かが自分の頑張ってる姿、もしくは頑張ってない姿を見てるかもしれないってのもある。

大人になって体験したことは、辛い時期、やっぱりあるじゃん、誰だって。これからあるよ。ぜったい。辛い時期もあるし、すごいいい時期もあるけど。辛い時期、1人で頑張って(るように思えたとし)ても、1人じゃないから。ぜったい誰かが見てる。誰が見てくれてるかわかんないっていう、その誰かが、自分の夢をつかむきっかけになる人かもしれないし、もう、いまですら、みんなそういう人たちに出会ってるかもしれない。それが僕かもしれないよ。わかんないからね、それは。夢をつかむきっかけが、本当にどこにあるかわかんないし。チャンス。チャンスって意外と転がってたりするからね。いいね。スライド変えた瞬間にメモめっちゃ取るね。テストに出ます。

 

生徒:えー(笑)

 

山田:テスト出ます、たぶん。わかんないですけどね。わかんない。テストあるかもしんないからね。

 

生徒:テストなんか出たら最悪です。

 

山田:テストあるかもしんないからね。そう。チャンス。だから、僕で言ったら昔、コーチが練習を見に来てくれた何時間かがチャンスだったっていうのもあるし。ことしで言うと先輩のキーパーの人が別のチームに行った。それがチャンスだった。日常でどこにチャンスが落ちてるかもわかんないし。そのチャンスをつかむためにはどうしないといけないでしょうか? うわ、授業らしいことしてる。チャンスつかむためになにしよう?

 

生徒:負けずに行く。

 

山田:負けずに行く。いいね。なにに負けない?

 

生徒:プレッシャー?

 

生徒:現実。

 

山田:先生、すごいこと教えてますね(笑)

現実ね。いろいろあるからね、現実もね。たとえば夢に対して必要なことがやっぱあるじゃん。みんな夢、けっこうあったからさ。その夢に対してなにが必要なのか、っていうのを考えた上で、自分がいまからできることは行動に移せるよねっていうのは思うかな。

たとえば一生懸命勉強すること。もちろん大事。おうちのお手伝いをすること。これもつながるかもしれない。人に優しくすること。これももしかしたら将来の夢につながるかもしれないし。毎日おしゃれをする。着る服を一緒にしないとか。それはわかんないよ。だってデザイナーになりたい人とかね、いるかもしれない。俺はしてなかったんだけど、俺の友達でいたのは、毎日ボールをさわる。それは野球ボールしかり、サッカーボールしかり。

べつになんでもいいんだけど。やっぱみんな夢をつかむために いろんな努力だったりとかをしてるし。僕はもちろん、努力ってやっぱ大事かなと思うけど。努力してる人? お! 多いね? いいじゃん! 誰か聞いちゃおっかな。うわっ、すぐ下げる。ほら聞くっていうと(笑)そういうのも言えたらかっこいいぜ。人前で言うってすごい勇気いるけど、かっこいいことだからね。

 

生徒:練習終わりとかでもひと一倍練習して試合で活躍できるように頑張っています。

 

山田:なにやってんの?

 

生徒:バスケです。

 

山田:いいね。バスケ。じゃあ自主練やってんだ? それは非常にすばらしい。努力。プロのみんなもやってるよ。満足すんなよ。ちゃんと続けてね。あと2人ぐらい聞こう。

 

生徒:私、受験するので、勉強を毎日やっています。

 

山田:いいねえ。中学校受験? すごい。俺、中学校のときは受験なかったからやってなかったけど。すごいね。それ将来ぜったい生きるよ。すばらしい。すごいよ本当に。こうやって言ってくれて。夢があるから受験するわけだから。応援します。応援してあげてくださいみんな。じゃあ、あと2人ぐらいいこう。

 

生徒:練習でできないとことか、いつも同じことを繰り返して負けたりするので、コーチにも言われます。

 

山田:同じこと繰り返さないでね。なにやってんの?

 

生徒:フェンシングです。

 

山田:フェンシング? すごいね。じゃあ未来オリンピックだ。拍手。すごいね。最後1人。 やってるよって。聞いてくれ、俺こんな努力してんだぞって。いないの?

 

生徒:練習でも、学校終わったあとでも常に全力。

 

山田:大事。それも大事。そう、なにかするっていうのじゃなくて、その時間を全力でやるってことね。素晴らしい。それ非常に必要です。それは勉強でもそうだよね。なにごとも全力でやる。 努力もね。それはみんなすごい非常に必要なことだし、努力は続けてください。しかも努力ってなにかに勝たないといけない。しんどい時ってなにかに勝つとか言うけど、なにに勝つと思う? なにかに負けない。

 

生徒:批判の声。

 

山田:批判の声? 大人だね。批判の声あるよ。あるけど、もうちょっと欲しいな。

 

生徒:自分の意思。

 

山田:自分。そう。自分に負けない。これ非常に大事ですね。努力していく上で。たとえば勉強してるとしましょう。みんな自分の部屋とかあるよね? まわりに誘惑ってあるよねぜったい。例えば携帯電話。自分の携帯電話ありますとか、後ろにベッドがありますとか。

 

生徒:ある。

 

山田:あるよね。それ誘惑じゃない?「うわっ、ダルっ勉強」ってなるよ。

 

生徒:いや、漫画読んでる。

 

山田:お、誘惑。めっちゃ負けてる(笑)

それに「うわっ漫画読みたいな」って思うやんやっぱり。「新しい話出てる~」って。それに勝てたときは自分で勝ったときやから。それでもいいよ30分勉強してちゃんと自分で決めてそこから読む。大事です。自分に勝つことも大事。

もうスライド終わっちゃったからアドリブでいきます(笑)

じゃあ、その努力ね。もちろん努力を続けるって非常に大事なんだけど。努力を続けることが僕は夢をつかむために努力は裏切らないって言うじゃん? 聞いたことあるでしょ? ない? あれ? じゃあいま、俺が言う。「努力は裏切らない」やっぱみんな言うんだよけっこう。夢を叶えた人とか「努力は裏切りません」って言うんだけど。もちろん必要です努力。ただその努力をしてると、もうちょっと、副産物って言い方よくないか。なにかが自分の中についてきたりするんだけど。なんでしょう?

 

生徒:自信。

 

山田:お! いいね。すばらしい。けど、ちょっと俺が言いたいことと違うな。自信、非常に大事です。自信つける。努力したら自信つくからね。自分に自信持つ、大事です。夢をつかむためには非常に大事。

 

生徒:経験?

 

山田:経験ね。経験大事です。けど、経験じゃないんだよな俺が言いたいのは。

 

生徒:食事?

 

山田:食事大事です。生きていくためにね。食事大事。

 

生徒:体調管理。

 

山田:体調管理? ちょっとずれてきたな。ちがうな。努力して、努力を続けてると例えば何かをつかみやすくなること。

 

生徒:笑顔。

 

山田:ちがうな。

 

生徒:勇気。

 

山田:夢をつかみやすくなるのは間違いないんだけど。

 

生徒:目標?

 

山田:目標ね。ちがうなあ。みんな言うじゃん? 目標とか夢つかむための近道とかっていうのも大事。もちろん大事。大事だし、それも絶対必要なんだけど。僕はちょっと違う視点から。夢をつかむために努力してたんだけど、努力してるともう1個つかめるものは、運。

 

生徒:運。

 

生徒:運動。

 

山田:ちがうちがう、運!

「運がいい」とか言うでしょ?「君、運がいいね」とかいいじゃん。その運をつかむことができる確率は非常に上がるかなって思うの。頑張ったらね。

頑張ってない人って運ってつかめないし。チャンスがどこにあるのかわからないって言うけど、その運が巡ってくる、チャンスが来るかもわかんない、努力しない人って。努力してる人にはそのチャンスが来るし、チャンスが来るタイミング、運を自分でつかむことができるって俺思ってんの。確実に努力してることも大事だし、もちろんコツコツ頑張ってっていうのも大事だけど。それプラス、どこかに落ちてるきっかけ。夢をつかむきっかけ、運、夢をつかむために必要な人っていうのを見つける。人を見つける。知り合う。運を拾う。運をつかむ。チャンスをつかむってことに俺はつながってくるんじゃないかなっていうのは非常に思います。実際に経験してるからそれは。

僕はそれを中学3年生だったりとか、ことし30になる年に経験してるんだけど。みんなぐらいの年からやったらもっと可能性が広がるよ。じゃない? だって小学校6年生でしょ? 俺、小学校6年生のときはこんなんだよ。もう、ちっちゃすぎてペラペラ。みんななんかよりペラペラです。人間としても。みんな頑張ってる本当に。頑張ってる頑張ってる。その中で運が転がってるし。きょう、どこかにこのあと、運が転がってるかもしんないですよね。チャンスだったりとか何かきっかけが。運がね。いろんなとこにあるんで。それを本当に見逃さないのも大事だし、努力したら絶対それを見つけることができるっていうのは思うんで。さっき言ったけど自分に負けずにやってほしいなと思うし。夢がない人もやっぱいると思うんだけど、これから見つければいいし。だから夢を見つけるきっかけっていうのもチャンスにつながってくるし。どこにあるかもわかんないし。なにかのきっかけで夢見つけることもできると思うんで。自分に負けずに頑張っていってほしいなと思います。

こんな感じなんだけどなんかわかりにくいことあった?ここちょっと・・・とかある? 質問後でやる。なにかわかんないことある? 努力してってみんなに言うけど、僕も毎日やっぱり努力もしてるし。自分に負けそうになることってめっちゃすごくあるんだけど。その中でやっぱり自分に負けてる場合なんかじゃないって思いながらこの年になってもやってるんで。こんなヘラヘラしながら話してるけど根は真面目なんで。そう、ちゃんとやってるんで。プロ12年やってきた中でそういう経験を伝えれたらいいなと思って。

 

生徒:12年?

 

山田:そう。12年。ことしで12年。18歳からプロです。そうだよ。びっくりした? だからその経験を話せたらいいなと思ってきましたけど。どうでしょう? なんかわかんなかったりしたことあるかな? ない? メモいっぱいみんな埋めなきゃいけないと思うんで、質疑応答タイム。

 

生徒:イエーイ

 

山田:答えられる範囲やったらなんでも答えるよ。

 

 

生徒:中3のときに日本代表になる前になんかなりたいなっていう夢はあったんですか?

 

山田:おお。いい質問だね。正直、プロサッカー選手になりたいなって思う前は、可愛いんだけどパン屋さんになりたいとか。それも夢だから。記憶遡ると、保育園卒業する時は「ゴルフができるパン屋さんになりたい」って書いてたらしい。すごいよね。でも夢は持ってた。その夢がまた違った夢になったんだけどね。いい質問でした。ありがとう。

 

生徒:サッカー選手としてのやりがいは何ですか?

 

山田:いい質問だね。やりがいだったりとか、サッカー選手ってやっぱりサッカーがお仕事なんで。サッカー選手って自分の存在価値って言い方するんだけど、自分がサッカー選手であるための、自分の中の価値っていうのは、実際に試合に出て勝つこと。というのは、やっぱ結果。僕たちは結果がすべての世界なんで。勝ったらみんな喜ぶし、負けたら悔しいやん絶対。みんなも、サポーターさんも負けたら悔しいし。やっぱ試合に出て勝つっていうのは自分の中でやりがいかなって思ってるし。それでみんな喜んでくれるし。うれしいなって思う。

 

生徒:サッカーで一番のライバルは誰ですか?

 

山田:難しいな。サッカーで一番のライバルか。ここで「自分」とか言ったらかっこいいんやけど(笑)

僕ね、こう見えて双子なんですよ。SNS見てくれたらわかるんですけど。もう1人いんの。そのお兄ちゃんはプロじゃないんだけどサッカーやってて。もうずっと小学校、中学校からもう勉強と運動、すべてにおいて競ってきて負けてきました。兄貴に。だからライバルです。いまも。人生においてのライバルかなって。ライバル、身近な人が意外といるかもしれない。双子? 二卵性だね。二卵性か。僕、一卵性なんで。ちょっと 似てるレベルは僕の方が上ですね。ぜひ見てみてください。僕のinstagram

 

生徒:サッカーをやっててうれしいと思ったことや嫌だと思ったことは?

 

山田:まずうれしいと思ったことは、さっきも言ったけど、自分が試合に出て勝つことは非常に嬉しいです。あとは秋田県の人たちが僕たちブラウブリッツを応援してくれてるんで。僕たちが勝つと秋田県の人たち、サポーターの人も「勝ったね! よかったね! 元気もらったよ!」って言ってくれるんだよね。それが普通にうれしいし、自分の活躍でいろんな周りの人たちを笑顔にできたんだって思うとすごくうれしいなって思うかな。

うれしくない、悲しいことってなんだろう。もちろん自分ミスしたら恥ずかしいし悲しいし。けど、あんまり悲しいとかって思うよりも、周りからのパワーを自分の中で奮い立たせて。反骨心っていうのか。「うわっ! クソ!」って思いながらやってる。悔しい思いとか出来ごとがあっても、それを自分のパワーに変えてます。それはみんなにも共通して言えることなんじゃないかな。いろいろ。テストの点数悪かったとか。頑張るじゃん、悪かったら、勉強。えっ、頑張らないの? 頑張るでしょ? そんな感じかな。ちょっとこっちサイド少なくない?

 

生徒:いまの目標は何ですか?

山田:そっか、それ言ってなかったね。ごめんごめん。もちろん僕自身が サッカー選手になりたいっていう夢叶えたんだけど。もちろんその中で、いまの立場になった中で目標ってか、夢っていうのはあって。もちろん僕は日本代表、いまでいうサムライブルーでプレーしたいっていう目標は持ってます。それはサッカーをやっていく上でぜったいに失っちゃいけない目標だと思うし。国を代表して、日の丸を背負ってプレーしたいなってのは30歳になっても思ってます。まわりは「もうそんな、J2にいて」とか、「30歳になって日本代表とか」って言う人もいるんだけど、そんなん関係ないから。自分の中で夢とか目標っていうのをやっぱり持ってくのは大事だから。僕は日本代表になりたいし、秋田で活躍して日本代表になりたいなって思ってるかな。いまの目標。

 

生徒:体調管理で気をつけてることはなんですか?

 

山田:おお、いいね、真面目な質問。体調管理は、あんまりシーズン中は揚げ物食べません。ちょくちょくは食べるよ。そんな頻繁に唐揚げとかとんかつとか食べないですね。あとは食事で言うと食べる順番だったりとか。僕、野菜から食べます。野菜食べて、その次、汁。栄養の吸収、体にできる吸収率っていうのを考えて摂ったりだとか。あと試合前にご飯の量をちょっと多くします。いろいろ、食事は考えてます。あとはよく寝る。これ非常に大事です。やっぱり睡眠 は疲労回復に直結するんで。寝る前に携帯見すぎないとか。部屋明るくしすぎないとかっていうのはちょっと意識したりしてます。あとお風呂も好き。お風呂大事。寝る直前にお風呂入るのよくないから気をつけて。

 

生徒:そうなの?

 

山田:そう。寝る2時間前ぐらいかな。1時間、2時間前ぐらいかな。

 

生徒:サッカーをやってて一番大変なことは何ですか?

 

山田:大変なことね。怪我とかもやっぱあるからサッカーって。怪我は大変だし。でも怪我しない体作りとかもやっぱ大事かなって思うし。大変か気持ち的な部分かな? しんどいときめっちゃある。テスト前の勉強とかしんどいじゃん? うわっ、しんどくない人もおる? 俺は試合前とかけっこうプレッシャー感じるタイプ。緊張とかしちゃうから。するする。ぜんぜんする。いまでもするよ。プロ12年やってても緊張するし。けど、それはしんどいと思うけど、それ乗り越えていくと結果ついてくるから。そこはしんどいかなと思うけど。あんまりでもないかな。それぐらい。しんどいのは。

 

生徒:プロサッカー選手になるためにどんな努力をしてきましたか?

 

山田:プロサッカー選手に決まったのは高校生なんだけど。常にプロの舞台で活躍するっていうイメージは持つようにしてましたね。たとえば、プロの選手のシュートを受けて実際に受ける機会があったらそれを覚えておくとかちゃんと。自分がなりたい夢に自分をちょっと置いて考えてみたりとかっていうのはしてたかな。それはほかの分野でもけっこう言えることかなと思うし。プロ経験した先輩に聞きに行ったり。真面目な質問ばっかだね。なんでもいいよ。彼女いますかとか。

 

生徒:サポーターへの接し方で気をつけていることは何ですか?

 

山田:すごいっすね。サポーターへの接し方か。サポーターの人って、お友達ではないんです。選手と、サポーターの方っていう距離でちゃんと話してる。それが、たとえば「お~お疲れ~」ってなっちゃうと。

 

生徒:セクハラ。

 

山田:お友達になっちゃう。セクハラじゃないよ(笑)セクハラじゃない。そうなっちゃうから、そこはお互いに尊敬し合って支えてもらってるサポーターの人。サポーターの人も選手としてちゃんと接してもらうようにはしてるかな。距離を縮めすぎないように意識してます。

 

生徒:サッカーに必要な資格は何ですか?

 

山田:サッカーに必要な資格はないね。プロになるにあたって必要な資格はなくて。でも、たとえば僕たちにも監督とかコーチとかっているんだけど、それは資格がいる。コーチの資格がいるし。サッカーのプロになる上では資格はいらない。努力と実力があればなれます。

 

生徒:人生で一番やっちゃったと思うことは何ですか?

 

山田:それはサッカーにおいて?

 

生徒:いや、なんでもいいです。

 

山田:うわ、難しいな。人生においてでしょ? 30年でしょ。難しいな。やっちゃったか。ちょっともうちょっと限定してくれる? なんかこれに関して、とかない? サッカーに関してか。サッカーに関してだとでも、それこそ本当に自分のミスで試合負けちゃったとかは、けっこうやっちゃったっていうのはある。3回ぐらい経験したんだけど。ちょっと期待外れだよね。もうちょっとなんか期待した答え出してほしいよね。なんかないかな。たとえばそうだな車ぶつけちゃったとかぐらいだな。それぐらいかな。いいね、そういう質問好きですね。プライベートもいましか聞けない。

 

生徒:チームで一番足が速い人は誰ですか?

 

山田:足が速い人。俺と言いたいんですが違います。僕、走れないんであんまり。誰だろう? 誰っすか。わかんないっすよね。みんな速いっす。でも、僕長距離走れないんであんまり。長距離苦手です。だからキーパーやっててよかったなと思います。長距離あんまり走らないんで。

 

生徒: 好きなアニメは何ですか?

 

山田:アニメね。けっこう見る? アニメ。

 

生徒:うん。ガンダムはよく見る。

 

山田:ガンダム見てないな俺。スポーツで言ったら、スラムダンク見たことない。俺ね、あれ、弱虫ペダルわかる?

 

生徒:おー!

 

山田:おお、すごいね、みんな。弱虫ペダル好き。あの頑張る感じ。弱虫ペダルもストーリーがあってさ、主人公の子が頑張って成り上がっていくじゃん。

 

生徒:サカミチくん。

 

山田:そうサカミチくん。それが俺好き。ずっと見入っちゃって。そんな感じかな。いいね。いい質問。最後の質問にふさわしい人。

 

生徒:どんな練習してますか?

 

山田:秋田は対人っていうのが、このバチバチバチバチやる練習が多いですね。11だったりとか。監督もそういう対人を大事にする監督なんで、そこは監督の練習に合わせてやってますね。真面目な質問ありがとう。最後、ぜったいこれ聞いときたい。プライベート限定。

 

生徒:黒歴史ありますか?

 

山田:いや、それは誰だってあるんじゃない? 黒歴史ぐらいは。言わないけどね。そんな言ったらね、ゆめすくになんない。今日はゆめすくなんで。それは誰だってあるよ。それを消していく努力をしましょう。いいまとめ方。いろいろ楽しんでもらえたみたいで楽しかった。ちゃんとためになりましたか?大丈夫ですか?こんな感じなんですけど、ちゃんと真面目な話もできたし。ちゃんと大切なこと、ほんとにこの2つ。どこで誰が見てるかわかんないよってことと、チャンスはどこにあるかわかんないよってこと。誰が見てるかとか、運がどこに転がってるかってのは本当にわかんないから。日常でそれをつかめるように、みんな11日を大切にして過ごしてほしいなって思います。以上です。

 

山田:ありがとうございます。

 

生徒:きょう、お話を聞いて思ったことは、勉強とかで誰が見ているかわからなくて、その誰かがチャンスかもしれないって言葉は心に残りました。僕もピアノを練習したりしてて、兄とかもけっこう応援してくれたりしているので、その期待も含めてもっと努力していきたいと思いました。

 

山田:頑張ってね。

 

生徒:今日はお話を聞かせていただきありがとうございました。

 

山田:ありがとうございました。

 

生徒:頑張ってください。

 

山田:試合見に来てね。

 

生徒:はい。

 

 

●ゆめすく後取材

–授業を終えての心境について。

楽しく授業できたらいいなと思ってたんで。あんまり固すぎると子どもたちも眠くなっちゃったり。そういうの嫌なんで、僕が。おもんない話が好きじゃないんで、楽しくやろうと思って、そこでうまく伝わればいいかなと思います。

 

–子どもたちとの接し方が慣れているように見えました。子ども好きですか。

普通ですけど、ちゃんと印象に残る、楽しい授業にしたいなと思ってるんで、それがそのままという感じです。

 

–これまでも授業をする経験はあったのですか。

山口のときに1回だけ。でも、あんなにラフな感じじゃなかったですね。

 

–子どもたちに伝わった感触はありましたか。

復唱しないとやばいなと思ったんで、最後にもう一回(伝えたかったことを)言いました。印象に残ってると思います。

 

–子どもたちにパワーをもらいましたか。

もちろん。反応がいい子たちだったんで。

反応が悪かったとしても、自分がよくしていこうと思ってたんで、そこはうまく自分の空気感に取り込めてよかったなと思います。

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