秋田サッカーレポート

【無料公開】【ゆめすく】ブラウブリッツ秋田 小松蓮選手が秋田市立旭川小学校で特別授業「目標を決める。目標を基準にして行動する。普通を疑う。これがすごく大事」

 

で、次。普通を疑う。ちょっと難しいんだけど。たとえば普通を疑うって言って、万引きしていいとかそういうわけではなくて、いい方向に普通を疑う。たとえばちょっと難しい話なんだけど、よく「データで出てる」「論文で出てる」。たとえばじゃあ、試合の次の日には休んだほうがいいよねってみんな思うじゃん。けど、それは科学的に証明されてますけど、なんか1回面白いなと思って見たのは、武井壮っていう芸能人がいるんだけど、知ってるかわからないけど、その武井壮のYouTubeをパッと見てたときがあって。で、その彼が言ってたのが、そういうデータは色んなひと、何千人ってデータを取って出てますから、それは正しいデータです。もちろんそうなんだけどけど、そのデータって実際、べつにメジャーリーガーとか日本代表何千人のデータを取ってやったわけじゃなくて。でもおれらがなりたいのは、そういう彼らみたいな選手のわけだけど、普通の一般人のデータを取った上でのデータだから、それを元にしてもあんまり意味ないんじゃないですか、みたいなのを言ってたことがあって。で、たしかになーってちょっと思って。

僕プロのサッカー(チーム)に入ると、じゃあチームの練習あるってなったときに、9時半からスタートなんだけど、9時半スタートで、その前は体を動かしたり筋トレしたりして、練習してるひとって割とけっこういるんだけど。でもそんなガッツリ練習するひとっていなくて。なんでかって言ったら、その日の練習がめちゃくちゃキツくなるし、疲れるし。じゃあ、週末土日公式戦にある よね、Jリーグの公式戦があるときにパフォーマンス発揮できなくなっちゃうしっていう、いろいろあるんだけど、それだといま、じゃあ僕がJ2にいたとしたら、日本代表なんてぜったい無理だよね、みたいなところがあって。いやいやいや、じゃあみんなで練習する時間の前にめちゃくちゃ練習するしかねえじゃんと思って、練習の2時間、 2時間半前かな、ぐらいにグラウンドに行って 1時間、最初筋トレしてトレーニングして、室内でスクワットとかベンチプレスとか重りを持ってあげて。で、その後1時間前にグラウンドに出てシュート練習をするんだけど、僕はいまが4チーム目なんだけど、僕の知ってる限り、チームの練習の前にシュート練習してるのはたぶんおれだけだけなんだよね。だからそれを、それって普通じゃないないなって。ほかのひとからしたら「アイツなにしてんの」みたいになるから。そういう普通をどんどん排除していくっていうか。

たとえばそうだな。じゃあ、みんな休み時間何分あるかわからないけど、なにかスポーツやってる子たち、勉強やってる子たち、たとえばサッカーやってる子だったら、お昼休みにお昼食べて、ちょっと時間あるなと思ったら、その時間でちょっとリフティング、サッカーやってる子はわかるど思うけど、してみるとか。でも、学校それやんなきゃいけないわけじゃないんだけど。たとえば(の話)。

そういう、こう、ちょっと知恵を働かせるというか、空いてる時間で「これは毎日できるな」みたいなのをちょっと探して。でもほかのひとやってないからなーじゃなくて、おれだけでもこれやろうみたいなのを探す。そうすればきっと、毎日ちょっと積み重なって「アイツめちゃくちゃサッカー上手くなってるな」「めちゃくちゃアイツ続けてるな」になってきて、で、結果大人になって成功したときに、けっこうみんな言うのが「アイツは前からちょっと違ったもんな」って最終的に言うんだけど、けど、べつに誰でもそのときにできるのにやってないだけだから。

目標決めて、夢あるのに、やっぱりそれに対しての思いが少ないからやってないっていう、それだけだと思うんだよね。だからこれからいろんなことにチャレンジして、いろんな目標を立ててやっていくなかで、いろんなことがあると思うんだけど、まずはひとと違うというか、ひとは休んでるけど、おれはやるみたいなところを、ちょっと難しいんだけど意識して。

たとえば僕のエピソードで言うと、小学生とか中学生とかサッカーしてて、僕、お父さんがすごい厳しい人だったんだよね。サッカーに対して。「サッカーでおまえはプロになるぞ」ってすごい厳しいひとで。学校終わって友達とめちゃくちゃ遊びたいのに「すぐ帰ってこい」って。「やだよ」ってなりながら、いやいや家に帰って、お父さんと毎日サッカーして、朝も学校の前にたたき起こされて「グラウンド行くぞ」って。朝超いやいやで。いつも怒られてたんだけど、でも、めちゃくちゃずっとやり続けていて。で、お正月とかおじいちゃんおばあちゃんの家に行くよね。そういうことをいろいろする子もいると思うんだけど、おじいちゃんとかおばあちゃんの家に行くときにさ、やっぱ美味しいもの食べたりさ、12月31日とか1月1日とか1月2日とかって、すごいぐうたらしてさ、家でYouTube見たりゲームしたりさ、したいじゃん。美味しいお餅たべたながらさ。みんなで話してさ。ぐうたらしてさ。こたつなんか入って休みたいけど、そこでおれのお父さんが発動するんだよ。「蓮、行くぞ」ってね。小学校のグラウンドにボールを担いで、1月1日の朝から僕が連れていかれて、ひたすらサッカーをするっていう。おばあちゃんとかおじいちゃんも言うわけよ。「いや、きょうぐらいいいじゃない。1月1日だよ。いつもやってるからいいじゃん」って言うけど、おれのお父さんは「そんな関係ない。毎日やるんだ」って、毎日そうやっておれは育ってきたから、毎日続けてやるっていう能力がすごくあったんだよね。

そのときはめちゃくちゃ嫌だったし、お父さんのこと「うざいな」「キモいな」ってずっと思ってたんだけど、こうやって大人になって考えれば、ありがたかったなって。結局そのときの夢、サッカー選手になるっていう夢はけっこう簡単に叶えられちゃったから、だから毎日続けてると、ぜったい夢ってかなうんだなっていうのを知ることができたから、すごいお父さんに感謝してる。だから、みんなも「誰かがやってないだろう」とか「誰かが休みたいだろうな」「アイツ休んでんだろうな」がチャンス。あとは、先ほど言ったように、まわりに言う。まわりのヤツらに「おれはこうなりたい」って言ったのに、「アイツ言ったわりにやってなくねえ?」みたいに思われるのが超嫌。だから「やばい、やろう」ってなるから、まわりに言う。それもすごい大事。お正月は休むでしょっていうのは普通だけど、おれはやめない。そういう普通を疑う。

* *

だから3つかな。目標をまず決める。次、目標を基準にして、毎日365日、1440分を大事に生きる。最後に、当たり前というか普通を疑う。この3つがめちゃくちゃ大事。いまみんなはまだ小学校6年生で、これから、夢を持ってる子はそのまま夢に向かってめちゃくちゃ頑張っていけばいいし、持ってない子は、帰ったら「おれはなにやりたいかな」「わたしはなにやりたいかな」って1回考えて、「これにぜったいなるんだ」っていうものを見つけて。きょうの学校終わって帰ってから、それに向かってやる。アクションをひとつしてみる。

べつに夢は変わってもいいと思うし。(夢の)大小はべつに関係ないし。まずは夢を持ってみるってことがすごく大事で。そうすれば毎日たぶんすごい楽しいし、いろんなことも経験できて楽しいと思うから、まずはその夢を持つこと。で、それをきょうの夜、あしたでもいいし、考える時間はいつでもいいから、まずはお父さんとお母さんに僕、わたしは「これになる。だからこれを頑張るぞ」って言ってみてほしいと思います。いつかまた、僕と会う機会があれば「こういう夢に向かって頑張ってます。だから見ていて」って言って。たとえば1年後かな、来年とか、僕がもし会う機会があれば、教えてほしいなと思います。必ずみんなの夢が叶うと思うし、叶えられると思うし、なにより最高の人生を歩めることを願ってます。夢も叶えることも願ってます。

きょうは短い時間でしたけど、すごく真面目に聞いてくれて、ありがとうございました。

 

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